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AIO対策とは?AIに選ばれる企業になるために必要なこと

「AI対策」の前に、自社は何者かを説明できていますか?

最近、Webマーケティングの世界では、「AIO対策」という言葉を目にする機会が増えてきました。

「これからはAIOの時代」

「SEOだけでは足りない」

「ChatGPTやGeminiに選ばれるサイトを作らないといけない」

といった言葉をよく見かけるようになりました。

AIO、LLMO、GEO。

新しい言葉が次々に登場すると、何かまったく新しい対策を始めなければならないように感じるかもしれません。

でも、少し冷静に考えてみる必要があります。

AIに自社を理解してもらう前に、そもそも自社のWebサイトには「私たちは誰に、どのような価値を提供している会社なのか」が明確に書かれているでしょうか。

サービスページには、具体的な支援内容が書かれているか。

実績や事例から、どのような課題に強い会社なのか分かるか。

コラムには、検索上位の記事をまとめただけではない、自社なりの経験や判断基準があるか。

会社概要や代表紹介を読めば、誰がどのような考えで事業を行っているのか伝わるか。

もしここが曖昧なら、「AIO対策」と呼ばれる新しいテクニックだけを追加しても、大きな意味はありません。

AI時代に必要なのは、AIに好かれるための小手先の施策ではなく、人にもAIにも、自社の価値が理解できる状態をつくることだと考えています。

本記事では、AIOとは何か、SEOとの違い、そしてAI時代に企業が本当に整えるべきWebサイトやコンテンツについて解説します。

SEOの基本やGoogle検索の仕組みについては、先に「SEOとは?Googleで上位表示される仕組みと基本を解説」をご覧ください。


1.AIOとは何か

AIO対策における企業情報の整理とAI参照の流れを表したイメージ図

AIOは一般に「AI Optimization」と呼ばれ、ChatGPTやGemini、GoogleのAI機能など、生成AIを使った情報探索の中で、自社の情報を理解・参照してもらいやすくする考え方として使われています。

似た言葉として、

  • LLMO(Large Language Model Optimization)
  • GEO(Generative Engine Optimization)

などもあります。

ただし、これらの呼び方や定義はまだ完全に統一されているわけではありません。

そのため、言葉そのものを細かく区別するより、

AIが回答をつくるときに、自社の情報を正しく理解し、必要に応じて参照できる状態をつくる

と考えると分かりやすいでしょう。

例えば、ユーザーがAIに、

「新規事業のブランディングとマーケティングを一緒に相談できる会社を教えて」

と質問したとします。

そのときAIが回答を作るためには、Web上などに、

  • その会社が何をしているのか
  • どの領域に強いのか
  • どのような企業やプロジェクトを支援しているのか
  • どんな実績や専門性があるのか

という情報が存在している必要があります。

つまりAIOの話を突き詰めていくと、結局は、

自社の価値をWeb上できちんと説明できているか

という、とても基本的な話に戻ってきます。


2.AIOはSEOの代わりではない

「AI検索が普及したら、Google検索は使われなくなり、SEOも不要になる」

という見方もあります。

しかし、現時点ではそこまで単純ではありません。

Googleは、AI OverviewsやAI Modeなどの生成AI機能について、従来のSEOのベストプラクティスが引き続き有効であり、AI機能に表示されるための特別な追加要件はないと案内しています。AI機能で参照されるページも、まずはGoogle検索でインデックスされ、検索結果に表示できる状態であることが前提です。

つまり、

SEOかAIOか

という二者択一ではありません。

SEOの土台はAI時代にも変わらない

SEOで整えてきた、

  • クロールされる
  • インデックスされる
  • ページの内容が理解しやすい
  • 内部リンクが整理されている
  • 独自性のある情報がある
  • 誰が発信している情報か分かる

といった土台は、そのままAI時代にも重要です。

ChatGPT Searchについても、公開されているWebサイトは検索結果に表示される可能性があり、OAI-SearchBotによるクロールをブロックしないことが、コンテンツを発見・表示してもらうための基本条件の一つと案内されています。

AIOは、SEOを捨てて始める新しい施策というより、SEOの延長線上で「AIにも理解される情報設計」を考えるものと捉える方が実態に近いでしょう。

Webマーケティング全体の中でSEOや広告、SNSをどう位置づけるかについては、「Webマーケティングとは?」でも整理しています。


3.ただし、AI時代は「選ばれ方」が変わる

SEOの基本が重要だからといって、何も変わらないわけではありません。

大きく変わるのは、ユーザーの情報収集の仕方です。

これまでであれば、

「おすすめの会社」

と検索し、検索結果を何件も開きながら、自分で比較することが一般的でした。

一方で生成AIでは、

「条件に合う会社を3社挙げて、それぞれの違いも教えて」

と一度に聞けます。

GoogleのAI Modeも、複雑な比較や追加調査が必要な質問について、関連する複数の検索を行いながら回答を組み立てる「query fan-out」と呼ばれる仕組みを利用する場合があります。

つまり、これからはユーザー自身がすべてのWebサイトを見比べるのではなく、比較の一部をAIが代わりに行う場面が増える可能性があります。

これは企業にとって大きな変化です。

AIが比較するときに、自社について十分な情報がWeb上になければ、

  • 何に強い会社なのか分からない
  • 他社との違いを説明できない
  • 実績や専門性を確認できない

という状態になります。

ただし、

「検索順位1位から5位に入らないとAIには選ばれない」

と単純に考えるのも正確ではありません。

GoogleのAI機能は、通常の検索とは異なる複数の情報源を参照する場合があります。

これから重要なのは、順位だけではなく、

「このテーマについて、この会社を参照する理由がWeb上にあるか」

です。


4.AIに理解される企業は、「何の会社か」が明確

ここが、AIOを考えるうえで一番重要だと思っています。

AIO対策というと、

  • FAQを増やす
  • 構造化データを設定する
  • 見出しを整理する
  • AIが読みやすい文章を書く

といったテクニックが紹介されることがあります。

もちろん、情報を整理することは大切です。

ただ、その前にもっと根本的な問題があります。

企業自身が、自社をうまく説明できていないケースです。

例えばWebサイトに、

お客様の課題に寄り添い、最適なソリューションを提供します

とだけ書かれていたらどうでしょうか。

きれいな言葉ではありますが、人間にもAIにも、

  • 何が得意なのか
  • どんな課題を解決できるのか
  • 誰に向いているのか
  • 何が他社と違うのか

はほとんど分かりません。

一方で、

  • 誰のどのような課題を支援するのか
  • どこからどこまで対応するのか
  • どのような考え方で支援するのか
  • どんな案件の経験があるのか
  • 他社との違いは何か
  • どのような案件には向かないのか

まで具体的に書かれていれば、その会社の輪郭が見えてきます。

AIOを考えていくと、結局はブランド戦略につながります。

AIに、

「この会社は何をする会社なのか」

「どのようなときに候補に挙げるべきなのか」

を理解してもらうためには、企業自身が、

誰に、どのような価値を届ける存在なのか

を整理しておく必要があるからです。


5.AIO対策で今から整えておきたい5つのこと

特別な「AI専用サイト」を作る必要はありません。

まずは現在のWebサイトを、次の5つの観点で確認してみる方が実践的です。

① サービス内容を具体的にする

「マーケティング支援」「ブランディング支援」といった大きな言葉だけではなく、

  • どんな課題を扱うのか
  • どこまで支援するのか
  • どのような流れで進めるのか
  • 誰が担当するのか

まで書きます。

AIにも人にも、「何を依頼できる会社なのか」が分かる状態をつくります。

② 実績・事例を蓄積する

「ブランディングに強い」と自社で書くだけではなく、

  • どんな課題があったのか
  • どのように考えたのか
  • 何を実行したのか
  • どのような変化があったのか

を事例として残します。

実績は、企業の専門性や提供価値を説明する非常に強い情報です。

③ 自社ならではの実践知を発信する

生成AIによって、一般的な解説記事は以前より簡単に作れるようになりました。

だからこそ価値が高まるのは、

  • 実際に経験したこと
  • 現場で迷った判断
  • 成功だけでなく失敗から得たこと
  • 自社独自のデータ
  • 顧客から何度も聞かれた質問

です。

Googleも、生成AI機能を含む検索において、独自性があり、人にとって価値のあるコンテンツを重視する方針を示しています。

一般論を増やすよりも、その企業だから言えることをWeb上に残すことが重要になります。

④ 情報をサイト内でつなぐ

コラムだけ充実していても、サービスページや事例につながっていなければ、企業全体を理解しにくくなります。

例えば、

コラム → サービスページ → 導入事例 → 会社情報

というように、関連する情報を内部リンクでつなぎます。

SEO記事、サービス、事例、代表紹介などがバラバラに存在するのではなく、一つの企業として一貫して理解できる構造にすることが大切です。

⑤ AIや検索エンジンが読める状態にする

どれだけ良い情報を作っても、クローラーがアクセスできなければ参照されにくくなります。

Google検索ではGooglebot、ChatGPT SearchではOAI-SearchBotなど、それぞれのクローラーがあります。

ChatGPT Searchへの掲載を希望する場合は、OAI-SearchBotをrobots.txtなどでブロックしていないか確認することもチェックポイントになります。

ただし、これはAIOの裏技ではありません。

良い情報を、正しく読める状態にする。

Webサイト運営の基本です。


6.AIOという言葉に振り回されない

AIO、LLMO、GEO。

今後も、AIに関連する新しい言葉は増えていくと思います。

そのたびに、

「次はこれをやらないといけない」

と焦る必要はありません。

Googleは、AI OverviewsやAI Modeに表示されるために、新しいAI専用ファイルや特別な構造化データを追加する必要はないと説明しています。

まず確認したいのは、

  • 自社の価値が言語化されているか
  • サービス内容が具体的に書かれているか
  • 実績や事例が蓄積されているか
  • 専門性を示す情報発信が続いているか
  • サイト内の情報がつながっているか
  • 情報が古いままになっていないか

という、もっと基本的なところです。

SEOでもAIOでも、最後に問われるのは、

「この企業を、なぜ選ぶのか」

だと思います。

AIに選ばれるためだけに情報を作るのではありません。

まず、人に選ばれるだけの理由を持つ。

それをWeb上に正しく残しておく。

結果として、検索エンジンやAIにも理解してもらう。

順番は、その方が自然です。


7.AIOで見るべき数字も、結局は事業成果

AIOの効果測定も、今後は重要になります。

Googleは2026年に、Search ConsoleでAI OverviewsやAI Modeなど生成AI機能の表示状況を確認できる専用レポートのテストを開始しています。

ChatGPT Searchからの流入についても、OpenAIは参照URLにutm_source=chatgpt.comが付与されるため、Google Analyticsなどで流入を確認できると案内しています。

ただし、ここでも見るべきなのは、

「AIに何回引用されたか」

だけではありません。

  • 自社を知る人が増えたか
  • 指名検索が増えたか
  • サービスページまで読まれているか
  • 問い合わせにつながったか
  • 問い合わせの内容が自社の狙いと合っているか

まで見ていく必要があります。

AIOも、AIに表示されること自体が目的になると、SEOで順位だけを追いかけるのと同じ問題が起きます。

検索でもAIでも、最終的には、

理解され、比較され、選ばれること

につながっているかを見るべきです。


まとめ|AIO対策の前に、自社の価値をWeb上に残す

AIOは、まったく新しい魔法のような施策ではありません。

SEOで培ってきた、

  • 良い情報を作る
  • 検索エンジンやAIが理解できる状態にする
  • 専門性や信頼性を示す
  • サイト内の情報を整理する

という考え方の延長線上にあります。

一方で、AIが情報収集や比較を代行する場面が増えるほど、企業側にはこれまで以上に、

自社が何者で、誰に、どのような価値を提供するのか

を明確に発信することが求められます。

これはSEOだけの話ではありません。

ブランドをどう定義し、どのような言葉で伝え、Web上にどのような情報を積み重ねていくかという話です。

AIOという新しい言葉が登場したから、何か新しい施策を一つ追加する。

それよりも、

自社の価値が、人にもAIにも理解できる状態になっているか。

まずはそこから確認してみるのがよいと思います。


AIに選ばれる前に、自社の価値を整理しませんか?

SEOやAIOの施策以前に、

「自社は誰に、どのような価値を届けるのか」

「Web上で何を伝えるべきなのか」

が曖昧になっているケースは少なくありません。

ラテンサムライ株式会社では、SEOやAIOありきで施策を提案するのではなく、企業の強み、顧客、提供価値を整理したうえで、ブランド戦略、Webサイト、コンテンツ、SEOまで一貫して考えます。

コラムの内容に関連するご相談も歓迎しています。

まだ課題が整理できていない段階でも、そのままお聞かせください。

ラテンサムライ 株式会社

代表取締役 長澤 邦明

マーケティング、ブランド戦略、データ解析を軸に、
中小企業の成長を支援。Amazonでの実務経験とウェブ解析士の視点を活かし、
現場で再現性のある仕組みづくりを支援している。

専門領域

  • マーケティング戦略設計
  • ブランド戦略・コピー開発
  • Web解析・改善支援
  • Amazon流・意思決定

マーケティング、ブランド戦略、データ解析を軸に、
中小企業の成長を支援。Amazonでの実務経験とウェブ解析士の視点を活かし、
現場で再現性のある仕組みづくりを支援している。

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